外壁塗装は見た目を整えるだけでなく、建物の耐久性や安心を左右する重要な工事です。藤原ペイントでは「1日1工程・翌日乾燥」を徹底し、無理な短工期を避けています。本ページでは、実際に藤原ペイントが行っている標準13工程の施工手順を、写真とともにご紹介します。
外壁塗装の標準13工程
1、作業工程の説明
天候や下地の含水率で工程は前後します。無理な短工期は行わず、工程表は目安として共有し、状況に応じて安全第一で段取りします。
2、足場組立

高所での確実な作業・塗装精度・飛散防止に直結する工程です。手の届きにくい箇所も塗り残さないための前提条件になります。
3、高圧洗浄

- 外壁・屋根・板金など全面を洗浄
- サイディングは強すぎる圧を避け、劣化度合いを見ながら洗浄
- 周辺の土間・塀も状況に応じて洗浄
藤原ペイントのサイト内にも「バイオ洗浄」と書いている箇所がありますが、基本的には行っていません。お客様から「どうしてもバイオ洗浄をしてほしい」とご希望があった場合には対応しています。
外壁塗装で使われるバイオ洗浄剤には、家庭用の漂白剤に近い成分を使ったものも多く、植物性のものもありますが、どちらにしても強力な洗浄剤です。私はおすすめしません。
そもそも外壁に苔やカビ、藻が発生する大きな原因は、塗膜が劣化して水分を吸いやすくなっていることです。艶消し系の塗料も水分を吸収しやすい傾向があります。もちろん北面で日が当たりにくいことも原因のひとつですが、状態の良い艶あり塗膜なら、付着したカビや藻の胞子も雨風で流されやすくなります。
問題は、劣化して吸い込みが出ている外壁に強い洗浄剤を使うことです。バイオ洗浄後に時間をかけて高圧洗浄したとしても、外壁が洗浄成分を吸い込んでいれば、内部まで完全に洗い流せたかどうかは目で確認できません。その状態で外壁塗装を行えば、不具合につながる可能性があります。
4、下地処理

浮き・サビ・脆弱部を除去し、素地調整と補修で塗料が本来の性能を発揮できる状態に整えます。
下地処理をしていると、職人といつも悩まされるものがあります。シリコンシーリングです。お客様がDIYで外壁などを補修された部分でよく見かけますし、エアコン工事の配管まわりなどにもかなりの確率で使われています。
安価で耐久性も高いので、補修する側が選ぶのも分かります。ただ、後から外壁塗装をする私たちにとっては厄介です。シリコンシーリングは塗料が密着しにくく、年数が経ったものでは周囲まで塗料を弾く状態になっていることがあります。
藤原ペイントでは、シリコンコーキングを削っても問題のない部分はできるだけ削ります。そのうえで専用プライマーを2回塗布。完全にハジキが出なくなり、密着していることを確認してから、ようやく下塗りの工程へ進みます。
外壁塗装は上から塗ってしまえば、こうした下地処理は見えなくなります。でも実際の現場では、こういう見えなくなる部分に結構時間を取られます。
5、コーキング処理

藤原ペイントでは、シーリング工事に2〜3日の工事期間をいただいています。基本的には、旧シーリング撤去→マスキングテープ養生→オートンイクシード専用プライマー塗布→オートンイクシード打設→マスキングテープ養生撤去、この順番で進めます。
シーリング工事で気をつけているのが天気です。例えば次の日が雨予報なら、その日にオートンイクシードを打設して養生撤去まで終えられる量を計算し、旧シーリングを撤去する範囲を決めています。
先に家全体のシーリングを撤去してしまうのではなく、翌日に雨が降っても問題がない状態まで、その日のうちに仕上げられる範囲で進めています。
6、養生作業

養生作業で私たちがかなり気を配っているのが「音」です。
一般的な窓養生はマスカーでぐるりと巻きますが、貼り方によっては風が入るとナイロンがガサガサ、バサバサと鳴ります。昼間ならそれほど気にならなくても、家の中が静かになる夜は結構な雑音になります。
「ナイロンがバサバサうるさくて眠れなかった」。そう思っても、工事をしている私たちに気を使って何も言わず、外壁塗装が終わるまで我慢されるお客様もいるかもしれません。だったら最初から、こちらが気をつければいい。
強い風が吹いても音が出にくい養生はできます。塗装のことを25年以上しっかり研究している外壁塗装の専門家として、窓だけでなく土間、換気扇、玄関扉など、場所に合わせた養生の貼り方もずっと研究してきました。
では、どうすれば音が出なくなるのか。答えは一つではありませんが、ひとつヒントを言うなら「ナイロンを重ねないこと」です。塗料を付けないためだけが養生ではありません。工事中もできるだけ普段どおり生活していただけるよう、貼り方まで考えて施工しています。
7、下塗り

藤原ペイントでは、見積もりの段階で外壁の状態を確認し、3回塗りでいけるのか、下塗りを2回入れた4回塗りが必要なのかを判断しています。
塗料メーカーの施工要領にも、吸い込みが激しい下地では、下塗りシーラーを艶感が出るまで塗布するという趣旨の注意書きがあります。目立たない小さな文字で書かれていることが多いのですが、私はここがかなり大事だと思っています。
実際に相見積もりになった現場で他社の見積書を見せてもらうと、私なら最初から4回塗りで見積もる外壁でも、3回塗りの仕様になっていることがほとんどです。姫路市でも、外壁の吸い込みまで見て最初から4回塗りを見積もりに入れる業者は、まだ少ないと現場では感じています。
4回必要な外壁を3回塗りで見積もれば、その分だけ金額は安く見えます。藤原ペイントでは、相見積もりだからといって4回必要な外壁を無理に3回塗りの金額には合わせません。なぜ下塗りがもう一度必要なのかを説明して、あとはお客様に判断していただいています。
塗料そのものの違いや選び方については、👉 外壁塗装の塗料と種類 で詳しくご紹介しています。
8、軒天井

ケイカル板の軒天井には、藤原ペイントではノキエースを使用しています。ただ、最近の住宅ではサイディングの軒天井も多くなりました。
軒天井の塗装では「透湿性が大切」とよく言われます。もちろん塗料選びでは確認する部分ですが、塗り替えの場合、本当のところ私はそこだけを必要以上に気にしていません。
例えばケイカル板でも、新築時の塗装があり、その後の塗り替えで3回、今回さらに3回と塗り重ねれば、かなりの塗膜が重なります。サイディング軒天井も、そもそもの旧塗膜に高い透湿性があるとは限りません。
新設時の軒天井と、何度も塗り替えられた軒天井を同じ「透湿性」という言葉だけで説明するのは、実際に現場を見ていると少し違うと感じています。塗り替えでは、今ある軒天井の材質と旧塗膜の状態を見て、塗装仕様を決めています。
9、中塗り・上塗り

仕上げ段階では、色替えで塗装回数を分かるようにし、所定塗布量を守って均一に塗り上げます。
塗料によってはメーカーが定める塗り重ね乾燥時間を守れば、同じ日に次の工程へ進められるものもあります。それでも藤原ペイントでは、原則として1日1工程です。中塗りをした日はそこで終わり。十分に乾燥させ、上塗りは翌日に行います。
工期を縮めるために急いで1日に2工程進める必要はありません。それぞれの塗膜をしっかり乾燥させてから次を重ねる。藤原ペイントが「1日1工程・翌日乾燥」を続けている理由です。
実際の仕上がりは、👉 外壁塗装の施工事例集 でご覧いただけます。
10、養生撤去及び清掃
塗装屋として恥ずかしいのは、養生を撤去したあとに塗料のにじみが出ていたり、ラインを出し直したり、あちこちに掃除する箇所を作ってしまうことです。
藤原ペイントでは、最後に掃除すればいいというやり方ではなく、そもそも塗料をにじませない、余計な掃除箇所を作らないために、養生の貼り方と塗り方にこだわり、塗料のにじみや掃除箇所を極限まで無くす方法をとっています。
アクリコというジェル状のアクリル系にじみ止めもありますが、藤原ペイントでは使用していません。養生と塗り方そのものでラインをきれいに出す。そこまで含めて塗装職人の仕事だと思っています。
11、付帯部塗装

雨樋・破風・鼻隠し・水切りなどの付帯部も、素材と状態を確認しながら必要な下地処理を行い、順番に仕上げていきます。
12、仕上げ作業
窓拭き・清掃・テープ巻き直し等の最終仕上げを行い、塗り残しや汚れがないかを確認して足場解体に備えます。
13、足場解体

最終確認後に足場を解体し、周辺を清掃して外壁塗装の全工程が完了します。
